現地の風習を尊重するということ

記事は、アラブ首長国連邦(UAE)の観光客問題を取上げている。

UAEは人口の80%強を外国人が占め、外国人労働者が経済を支えている。外国人に対しては基本的に寛容だが、政府は外国からの訪問者に対し、地元の文化を尊重して公共の場では「過度に肌を露出する」服装を慎んでほしいと呼びかけている。地元の女性はほとんどが長いローブで全身を覆っている。

地元の風習を尊重して欲しいとする要求は妥当に思える。

しかし、地元の風習を尊重という切り口でレディーガガ氏の公演中止要求をみると、

フィリピンでは、

フィリピンでの抗議運動について、キリスト教団体の代表で地元教会牧師のルーベン・アバンテ氏は「抗議はレディー・ガガさんの人物や音楽に対して向けられたものではなく、イエス・キリストに対する歪んだ見方を示したことに対するものだ」と説明する。

インドネシアでは、

地元紙の報道によれば、同国で高い権威を持つイスラム組織のウラマ評議会幹部は3月に、ジャカルタで予定されている過度にセクシーで過激な歌手のコンサートに行ってはいけないと国内のイスラム教徒に呼びかけ、「(コンサートは)この国の道徳を破壊する意図がある」と述べていた。

これはUAEの観光客問題と同様の側面であるはずだが、その要求に違和感を覚えるのはどうしてか。

UAEの場合、地元民の生活地域へ観光目的でやってくる観光客に対してなので、その観光地を形作っている地元民の意見を尊重する方向は納得できる。

地元民と観光客、当事者同士でバランスを話し合えばよいだけだ。

だが、フィリピンやインドネシアの場合、これはレディーガガ氏公演を待望している地元民も存在するわけで、当事者としては、地元民反対派と公演側だけでなく、地元民賛成派が存在するはずだ。

公演側は、地元民賛成派の意見に沿って計画しているに過ぎないのに、地元民反対派はなぜか、公演側に対して要求を突きつけている状態が、どうにもオカシイ。

本来は、地元民反対派と地元民賛成派が議論すべき問題なのに。

思想として正当な理由があり、その思想に基づいて行動したとしても、適用する状況によっては、その行為に歪みが生じるという典型的なパターンであるように思える。

[報道]

CNN.co.jp:ドバイ観光で短パンはダメ? 「現地の文化尊重を」と地元女性 – (1/2)

[参考]

CNN.co.jp:ガガさん公演、フィリピンでもキリスト教団体が抗議運動

CNN.co.jp:ガガさんのインドネシア公演中止の公算、イスラム保守層が抗議

レディー・ガガがバンコク到着、抗議活動なく熱烈歓迎 | エンタテインメント | Reuters

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